「エントリーシート(ES)を書くために企業研究をしなきゃいけないけど、HPを眺めているだけで時間が過ぎていく…」 「『競合他社との違い』を聞かれても、正直よく分からない…」 「有価証券報告書? 統合報告書? 文字が多すぎて読む気がしない…」
就活が本格化すると、必ずぶつかる**「企業研究、時間がかかりすぎる問題」**。 何十社もエントリーする中で、1社1社に数時間もかけていられないのが本音ですよね。
しかし、浅い企業研究のまま面接に挑むと、「それってうちじゃなくても良くない?」と言われて撃沈します。
そこで活用すべきなのが、ChatGPTやPerplexity AIなどの「生成AI」です。
今まで3時間かかっていた企業情報の収集と分析が、AIを使えばたったの10分で、しかも「プロの投資家」レベルの深さで完了します。
この記事では、SEOとAI活用のプロである筆者が、就活生がコピペで使える「企業研究・最強プロンプト(指示文)」を厳選して紹介します。
これを読めば、あなたの企業研究は「作業」から「戦略作り」へと進化し、面接官を唸らせる逆質問ができるようになります。
第1章:なぜ、企業研究に「AI」が必要なのか?
「AIに頼ると、嘘をつかれるんじゃないの?」 そう思う人もいるかもしれません。しかし、今のAI(特に検索機能付きのAI)は、就活生にとって最強の武器になります。
1-1. 「情報の洪水」から「エッセンス」を抜き出す
企業のホームページ、採用サイト、中期経営計画、有価証券報告書…。企業が出している情報は膨大です。これを全て読むのは不可能です。 AIは、この膨大なテキストの中から**「就活生が知るべきポイント(強み・課題・今後の戦略)」だけを一瞬で要約・抽出**してくれます。
1-2. 「点」と「点」を繋いで「線」にする
HPを見るだけでは、「この会社は海外に強い」という事実(点)しか分かりません。 しかしAIを使えば、「海外に強い」+「最近円安が進んでいる」=**「だから今、この会社は過去最高益を出しているのか!」**という論理(線)を繋げてくれます。 この「線」が見えると、志望動機に説得力が生まれます。
1-3. 使うべきAIツールの使い分け
企業研究では、以下の2つを使い分けるのが鉄則です。
- Perplexity AI(パープレキシティ):
- 役割: 検索・情報収集
- 特徴: 最新のWeb情報を検索し、ソース(出典)付きで教えてくれる。「ハルシネーション(嘘)」のリスクが低い。
- ChatGPT(またはGemini):
- 役割: 分析・壁打ち・深掘り
- 特徴: 集めた情報を元に、思考を深めたり、面接の想定問答を作ったりするのが得意。
第2章:【基礎編】コピペで完了!企業概要を3分で把握するプロンプト
まずは、その会社が「何をしていて、誰が客で、どうやって儲けているか」をざっくり把握します。
ステップ1:Perplexity AIで「最新情報」を集める
ChatGPT(無料版)は古い情報しか知らない場合があるため、まずはPerplexity AI(またはGemini)を使います。
▼ コピペ用プロンプト(Perplexity AI用)
[企業名] について就職活動のために企業研究をしています。以下の項目について、最新情報をまとめてください。
- 主力事業とビジネスモデル(誰に何を売って儲けているか)
- 直近の業績トレンド(売上・利益は伸びているか、落ちているか)
- 最近の重要ニュース(M&A、新商品、不祥事など)3選
- 競合他社(メインのライバル企業2〜3社)
これだけで、WikipediaやHPを何ページも開く必要がなくなります。
ステップ2:ChatGPTで「専門家」に分析させる
集めた情報や、企業のURLを使って、ChatGPTにさらに深く分析させます。
▼ コピペ用プロンプト(ChatGPT用)
あなたは業界歴20年のベテラン経営コンサルタントです。 就活生である私に、[企業名] について解説してください。
【分析フレームワーク】 3C分析を用いて、以下の観点で分析してください。
- Customer(市場・顧客): 今後この業界は伸びるのか?
- Competitor(競合): ライバル([競合企業名])と比較した際の、この会社の「決定的な強み」と「弱み」は何か?
- Company(自社): この会社が今、最も力を入れている戦略は何か?
【出力形式】 就活生にもわかりやすく、箇条書きでまとめてください。
💡 ポイント 「3C分析」というフレームワークを指定することで、ビジネス視点での整理された回答が返ってきます。特に「ライバルと比較した強み」は、面接の「なぜうちなの?」への回答に直結します。
第3章:【応用編】難解な「IR資料・統合報告書」を一瞬で解読する
ここからが、他の就活生と差がつくポイントです。 「統合報告書」や「中期経営計画」は、企業の未来が書かれた宝の地図ですが、難しくて読む気がしませんよね。AIに翻訳してもらいましょう。
テクニック:PDFを読み込ませて「要約」させる
ChatGPT(GPT-4o)やClaudeなどのAIは、ファイルをアップロードできます。 企業のIRページから「中期経営計画」や「社長メッセージ」のPDFをダウンロードし、AIに投げ込みましょう。
▼ コピペ用プロンプト(ファイル添付時)
この「中期経営計画」の資料を読み込んでください。 私は新卒の就活生です。この資料から、以下の情報を抽出してください。
- **「社長が最も危機感を持っていること」**は何ですか?
- **「今後3〜5年で、特に投資を増やそうとしている分野(新規事業など)」**はどこですか?
- **「求める人物像」**につながるような、組織風土に関する記述はありますか?
専門用語は使わず、噛み砕いて説明してください。
💡 なぜこれが有効か? 面接で「御社の中期経営計画で、〇〇分野に注力すると拝見しました」と言うだけで、志望度はSランク認定されます。AIを使えば、その情報を拾うのは一瞬です。
第4章:【差別化】「自分の強み」×「企業の課題」で志望動機を作る
企業の情報が集まったら、それを「あなたの志望動機」に変換します。 AIに「キューピッド」になってもらいましょう。
▼ コピペ用プロンプト
私は [企業名] を志望しています。 先ほど分析した「企業の課題(または注力領域)」と、私の「強み」を掛け合わせて、説得力のある志望動機の構成案を作成してください。
【企業の注力領域】 (例:海外展開の加速、DXによる業務効率化)
【私の強み】 (例:留学経験で培った異文化適応力、プログラミング学習で培った自走力)
【構成案の条件】 「なぜその業界か」→「なぜその企業か」→「そこで私がどう貢献できるか」のロジックが一貫するようにしてください。
これで、「自分の強み」が「企業の未来」にどう役立つかを論理的に説明する文章の骨組みが出来上がります。
第5章:【面接対策】面接官を唸らせる「逆質問」を生成する
面接の最後、「何か質問はありますか?」と聞かれた時。 「福利厚生は?」「残業は?」なんて聞いてはいけません。AIを使って「仮説ベース」の鋭い質問を用意しましょう。
▼ コピペ用プロンプト
あなたはこの企業の取締役です。 私が最終面接で以下の「逆質問」をした場合、「おっ、この学生はよく勉強しているし、視座が高いな」と評価しますか?
【作成してほしい逆質問の条件】
- 先ほど分析した「競合他社との差別化戦略」や「中期経営計画」の内容を踏まえること。
- 単に事実を聞くのではなく、「私はこう推測するが、実際はどうなのか?」という仮説検証型の質問にすること。
- 具体的な質問案を3つ作成してください。
▼ 生成される質問のイメージ
「中期経営計画で、今後は国内市場よりも東南アジアへの展開を加速させると拝見しました。そこでは現地のローカル企業との競争が激化すると推測しますが、御社は『価格競争』で戦うのか、それとも『高付加価値』で差別化を図るのか、現場ではどのような戦略を重視されているのでしょうか?」
こんな質問ができれば、内定は目前です。
第6章:AI企業研究で絶対にやってはいけない「3つのタブー」
AIは強力ですが、使い方を間違えると逆効果になります。以下の3点は必ず守ってください。
1. 「ハルシネーション(嘘)」を鵜呑みにしない
AIは、売上高の数字や設立年数などで平気で嘘をつくことがあります。 数字や固有名詞については、必ずPerplexity AIでソースを確認するか、企業の公式サイトで「裏取り」をしてください。 面接で間違った数字を言うと、一発で「調査不足」とみなされます。
2. コピペした文章をそのまま話さない
AIが作った志望動機は、論理的ですが「熱量」がありません。 AIが作ったのはあくまで「骨組み」です。そこに、あなた自身の原体験、感情、言葉の選び方を肉付けして、オリジナルの言葉に変換してください。
3. 未公開情報の入力に注意
企業研究の段階ではあまりないですが、OB訪問で聞いた「まだ公開されていない人事情報」などをAIに入力するのは避けましょう。情報漏洩のリスクがあります。
まとめ:AIは「ズル」ではなく「最強の時短ツール」
「AIを使って企業研究をするなんて、手抜きじゃないか?」 そう罪悪感を持つ必要は全くありません。
ビジネスの世界では、**「使えるツールを使って、最短で最高のアウトプットを出すこと」**が評価されます。 あなたがAIを使って企業研究を10分で終わらせ、浮いた時間でOB訪問に行ったり、自己分析を深めたりできるなら、それは立派な「戦略」です。
今日紹介したプロンプトを、まずは第一志望の企業の分析に使ってみてください。 今まで見えてこなかった「企業の本当の姿」が見え、自信を持って面接に挑めるようになるはずです。
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